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トラブルシューティング

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ホットメルトによる製本やにかわを使用する際、よくあるトラブルについて原因と対処法を紹介しています。

ホットメルトによる製本のトラブルシューティング

1.タンク内の泡
原因
1. 塗布ロールによる空気の抱き込み。
2. 過度の加熱による低沸点物の発生。
3. 少量の水の混入。
4. 溶融温度の低下による粘度の上昇。
対策
1. 溶融液のレベル調整。
2. 溶融温度の調整。
2.接着剤の熱劣化(色変化・増粘・ゲル化)
原因
1. 過度の加熱による熱酸化劣化。
2. 接着剤の加熱安定性の不良。
対策
1. 使用条件(加熱温度など)の調整。
2. 接着剤の変更。
3.糸曳き
原因
1. 塗布温度が低い。
2. 粘度が高すぎる。
対策
1. 塗布温度の調整。
2. スピナーロールの温度を上げる。
3. 接着剤の変更。
4.折丁、表紙のズレ・シワ
原因
1. クランプ圧がゆるい。
2. 接着剤のセットが遅い。
3. 塗布量が多い。
4. 塗布温度が高い。
5. 機械スピードが早い。
6. カバードラムの不適正。
対策
1. クランプ圧の調整。
2. 接着剤の変更。
3. 塗布量の調整。
4. 塗布温度の調整。
5. 冷却装置の検討。
6. カバードラムの調整。
5.本の背(接着剤層)に空洞、気泡が発生
原因
1. 紙が湿っている。
2. 接着剤の塗布が不均一。
3. 圧締めが弱い。
対策
1. プレヒートする。
2. 塗布量を増し、スピナーロールで均一に掻き取る。
3. カバードラムの圧調整。
6.表紙の剥がれ(作業中または製本直後)
原因
1. 接着剤のオープンタイムが短い。(界面破壊)
2. 接着剤のセットが遅い。(凝集破壊)
3. 作業中の要因を含めて、接着剤と表紙の適合性が悪い。
対策
1. 接着剤の変更。塗布量を増やす。
2. 接着剤の変更。塗布量をやや減らす。
3. 接着剤の変更。その他要因の改善。
7.表紙の剥がれ(経時後)
原因
1. インキ溶剤による接着剤の劣化
対策
1. 接着剤の変更
8.接着剤のはみ出し(本の天地ではみ出す)
原因
1. ドクターブレードの調整ずれ。
2. 塗布量が多すぎる。
3. 接着剤のセットが遅い。
4. 接着剤の粘度が低い又は塗布温度が高すぎる。
5. カバードラムの締めすぎ。
対策
1. ドクターブレードの調整。
2. 塗布量の調整。
3. 接着剤の変更。
4. 塗布温度の調整。接着剤の変更。
5. カバードラムの圧調整。
9.接着剤のなき込み
原因
1. 塗布ロールのあたりが強すぎる。
2. カバードラムの締めすぎ。
対策
1. 塗布ロール位置の調整
2. カバードラムの圧調整。
(若干のなき込みは製本強度の向上に有効です。)
10.製本強度が全体的に低い。(作業中または製本直後)
原因
1. ガリが不充分。
2. 紙粉が残っている。
3. 塗布温度が低い。
4. 塗布量が少ない。
5. 塗布ロール圧の不足。
6. 紙質の難接着性または接着剤の性能不足
対策
1. ガリを深く数多く入れ、接着剤を充分に充填させる。
2. 紙粉の除去。
3. 塗布温度を上げる。
4. 塗布量の調整。
5. 塗布ロール圧の調整。
6. 接着剤の変更。
11.製本強度が全体的に低い。(経時後)
原因
1. インキ溶剤による接着剤の劣化
対策
1. 接着剤の変更。
12.製本強度が不均一。
原因
1. ラフニング、塗布状態が不均一。
対策
1. ラフニングの調整。
2. 塗布状態の調整。
13.本を開くと背が割れる。
原因
1. 過度の加熱による接着剤の劣化。
2. 塗布量が少ない。
3. 背の空洞や気泡
4. ガリが浅い
対策
1. 使用条件をチェックし、劣化の場合は接着剤を入れ替える。
2. 塗布量の調整。
3. 接着剤の変更。
4. ガリを深くする。
14.本の背が丸くなる。
原因
1. 表紙の紙質が硬い。
2. カバードラムの不適正。
3. 接着剤のセットが遅い。
4. 塗布量の不足。
対策
1. 表紙に予め罫線を入れる。
2. カバードラムの調整。
3. 接着剤の変更。
4. 塗布量を増やす。

にかわ使用時のトラブルシューティング

1.泡が多い
原因
1. 塗布ロールによる空気の抱込み
対策
1. 接着剤液面を高くする
2. 消泡剤の添加(消泡剤の添加量が多いとハジキの発生による接着不良の原因となる)
2.糸曳き
原因
1. 使用温度が低い
2. 粘度が高い
対策
1. 使用温度の調整(使用温度が高過ぎると熱劣化が速くなる)
2-1. 使用温度を上げる
2-2. 水希釈する(水希釈し過ぎるとセットが遅くなりオープンタイムが短くなる)
3.剥がれ、うき(作業時)
原因
1. 接着剤のセットタイムが遅い
2. 接着剤のオープンタイムが短い
対策
1-1. 粉末膠を添加する
1-2. 使用濃度を濃くする又は接着剤を変更する
2-1. 塗布量を増やす
2-2. 使用温度を上げる
2-3. 粉末膠の場合はコンパウンドグルーを添加する
2-4. コンパウンドグルーの場合は冬型に変更する
4.剥がれ、うき
原因
1. 貼合わせ後すぐに高温で乾燥された
2. 接着剤が材質に適合していない
3. 材質の水分伸縮が大きい
対策
1. 高温での強制乾燥を避ける
2-1. 材質を変更する
2-2. 接着剤を変更する
3-1. 材質を変更する
3-2. 使用濃度を濃くする又は接着剤を変更する
3-3. 材質の水分(工場内湿度)を調整
5.反り
原因
1. 接着剤の反り緩和性が低い
2. 塗布量が多い、濃度が低い
3. 環境条件の変化
対策
1-1. 粉末膠の場合はコンパウンドグルーに置き換えるか併用する
1-2. 反り緩和性が高い接着剤に置き換える
2-1. 高濃度、低塗布量にする
3-1. 材質、製品に対して急激な温度湿度の変化を避ける
6.使用時の粘度低下
原因
1. 高温での長時間加熱による熱劣化
2. 腐敗による物性低下
対策
1-1. 使用温度を下げる
1-2. 接着剤の追加又は入れ替え
2-1. 使用中の接着剤を抜き取りタンク、塗布機を洗浄(殺菌)後新しい接着剤に変更する
7.使用時の粘度上昇
原因
1. 水分の揮散(濃度上昇)
2. 高温での長時間加熱による褐変
対策
1. 水の追加(点滴装置利用も可)
2. 使用中の接着剤を入れ替え、使用温度を下げる

プレメルターのトラブルシューティング

1.プレメルターの電源が入らない
原因
1. 製本機械本体のウィークリータイマー不良、又は設定忘れ。
2. プレメルター内部の配線不良。
対策
1. ウィークリータイマーの設定確認。
2. 漏電ブレーカー動作確認。
2.ブザーが鳴る
原因
1. ポンプに異物が混入している。
2. ヒーティングホースの断線。
3. ポンプ用バンドヒーターの断線。
4. ホースニップルジョイントが冷たい。
対策
1. 各温度設定の確認。
2. ポンプを逆回転させる。
3. タンクの掃除。
4. ヒーティングホース交換。
5. ポンプバンドヒーター交換。
6. ホースニップル断熱材処理。
3.溶けが間に合わない
原因
1. プレメルターの能力以上の使用量。
2. タンクヒーターの断線、又は設定温度が低すぎる。
3. 吐出量が少ない。
4. タンク底にホットメルトの劣化物が溜っている。
対策
1. 各温度設定の確認。
2. タンクの掃除。
3. タンクヒーター交換。
4. ポンプの交換。
5. ホットメルト使用量の確認。
4.ホットメルトの吐出が少ない
原因
1. ポンプの寿命。
2. プレメルターの溶けが間に合わない。
3. タンクヒーターの設定温度が低すぎる。
4. タンク底にホットメルトの劣化物が溜っている。
対策
1. 各設定温度確認。
2. タンクの掃除。
3. タンクヒーター交換。
4. ポンプ交換。
5.手動では出るが自動で出ない
原因
1. レベルセンサーケーブルの断線。
2. レベルセンサーユニットの不良。
3. レベルセンサーユニットの設定不良。
対策
1. レベルセンサー温度設定確認。
2. レベルセンサーユニットの交換。
3. レベルセンサーの交換。
6.手動、自動共に出ない
原因
1. タンク温度が低い。
2. ポンプ温度が低い。
3. ホース温度が低い。
4. タンク底にホットメルトの劣化物が溜っている。
5. ポンプの寿命。
対策
1. 各設定温度確認。
2. ポンプを逆回転させる。
3. ポンプ交換。
4. ポンプヒーターの交換。
5. ホースの交換。
6. タンクヒーターの交換。
7. タンクの掃除。
7.自動運転時、グルアーポットからホットメルトが溢れる
原因
1. レベルセンサーユニットの不良。
2. レベルセンサーユニットの設定不良。
対策
1. レベルセンサー設定温度の確認(通常130~140度)。
2. レベルセンサーユニット交換。
3. レベルセンサー設置位置確認。
4. レベルセンサーの交換。
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